SFですよ。
再読です。フリーランチの時代
ジャケ買いなんですけどね。こういう絵好き。
表題作はファーストコンタクトもので題名は「月は無慈悲な夜の女王」に登場する台詞のパロディらしい。
「千歳の坂も」は不老不死を扱った社会的な作品。その実とある男女のとても壮大なおいかけっこだ。
いつの間にか、実感無く不死というのも面白い。しかも序盤においてはサイボーグ化だの遺伝子改造などではなく単に医療の進歩によって人が著しく死ににくくなる。という所から始まっている。
主人公もヒロインもそこまでやるかってかんじで何かを追いかけ続けている。
不老不死のアイデアというとノーストリリア―人類補完機構 (ハヤカワ文庫SF)なんかが割と面白く出来ていたなとおもいます。
題名買い、といっても過言では無いのだけれど、表紙絵も大変かわいらしい。
管浩江の本は2冊目で、所見は徳間デュアル文庫が始まった頃に読んだ「メルサスの少年」
当時は出版社は意識していたけど作者はよっぽど何回も読んだ人でないと覚えていなかったので本書の解説を見るまで忘れていたのだけれど
どの作品もSF的なガジェットと優しい世界観が融合して何ともいえない良い雰囲気の世界を作っています。
表題作の「そばかすのフィギュア」はアニメのキャラクターコンテストで優勝した同人作家(学生)の元に自立稼働するフィギュアが送られてくる。というもの。
自立稼働するのにガレージキットってところがまた面白いし、劇中の世界観と性格をもったまま動く村娘アーダのフィギュアはなんというか、かわいい。
近い感覚で言うと「武装神姫バトルロンド」を始めたばかりの頃のおもしろさが近い気もします。バトロンはイベントパートあまりないけどね。
文庫版で新たに収録された「月かげの古謡」はファンタジーな世界の話。ラストは切なくなり。こういう物語を埋めたりと思う気持ちが二次創作を生むのだとすれば、この物語は実に良い母体となると思う。
実は別の本を買いに行ってたまたま目についたこの本。物語との出会いはキマグレだけれども、良い本との出会いは人生を豊かにするね。
フリーランチの時代に収録の「アルワラの潮の音」は「時砂の王」のスピンオフと聞いて下のも購入。これから読む
私が初めて読んだ管氏の本。奇妙な設定というか世界観が面白い本でした。