耳刈ネルリと奪われた七人の花婿 (ファミ通文庫)読了(2週目)

 初恋の頃を思い出すなあ。という気持ちになるところがまたすばらしい。なんというか、好きで好きだたまらない気持ちがうまい。

 まいうー

 ある夏のお見合いと、あるいは空を泳ぐアネモイと。 (一迅社文庫)もそうだったのですが、女の子を好きになるシーンというか、好きな気持ちとかじれったい感じがうまいこと出ている小説は何度も読んでしまう。

 まるで失われた初恋を取り戻すように。

 というのは気取った言い方だと思うけれど、やっぱりそこには何かあるんだと思う。

 多くの人にとって叶わない初恋は物語の中ではあらゆる障害を排除してその場所へとたどり着く。

 たとえそこに別の誰かの恋があったとしても。いや、幼馴染みの思いが叶わないのもそこら辺に関係があるんでしょうか?主人公として、ヒロインとして成就する恋をなぞると共に幼馴染みとして叶わない(それは自身の叶わなかった恋を思い出させつつ)をも同時になぞることが出来る。

 まあ、ネルリを巡る物語はたぶんまだ始まったばかり。時系列で言ってもまだ6分の1位。

 きっとこの物語は「良い思い出」として終わるんだろうな。というかそう終わってほしい。もちろん、レイチの思いが叶うならそれは最高だ。

 でも、壮大な思いで作りで終わってもきっと美しい物語になるのだろうな。

 なんかあと2回は読みたい気がする耳刈ネルリの2冊目。でも、その前に、今の状態でまた一巻を読むのも面白いかも知れない。

 読者がヒロインに恋をするのは主人公の心を通して世界を認識するからだ。

 私があこがれる物語でありながら、なんか書けそうな気がしないなあ。

 実は恋愛モノ書けないのは知識不足とかかなとか杉井光のさよならピアノソナタ (電撃文庫)を読んで思ったんだ。あの作品の音楽知識含有量はすごいからね。

 でも、たぶんちがうよなー。

 なんかもっとときめきを、愛を。

 ネルリ、好きだーーー。

 アニメ化してもきっと良い作品になると思います。

 ただ、最後の文などをうまく表現できるか?楽しみ。