耳刈ネルリと奪われた七人の花婿
ネルリの第二巻。多くの方と同じく私も2巻が出るとは思ってなかったのでそれだけに大変嬉しく思います。万歳万歳万々歳。
用語的に、また地理的にソ連を彷彿させる(とはいえ、ねつ造されたのでなければ共和制に移行してからの歴史はかなり長い)連邦国家で、構成国の王侯貴族の子女が通う高校の話。
主人公がたいそう変態的で一巻ではぱんつぱんつ言っていたし、今回も割と変態的。演劇大会が話のメインなので前巻のようにとても危うい事はなく、割と主題となる劇にフォーカスが当たっていた。
と共に、主人公の家族が登場したり、1年11組の各人の過去がちょっと紹介されたりと、各キャラも強化。
最終章は秀逸といろんなレビュアーさんが書いていますが、私もその感想を言葉に出来ませんが最後の1頁だけ3回くらい読み返してしまいました。
そのちょっと前に書かれていた内容も含めて切なくなると共にレイチやネルリをもっと見ていたくなります。
やー、この最後の文、本当に良いわ。大好き。
ところで、今回時差の話が出てきました。
舞台となる本地とネルリ達の故郷シャーリックは7時間の時差があるらしい。
文化的な背景によって時間の数え方自体が違う可能性もありますが、UTC+7はタイのあたり。仮に本地をモスクワとすると千島列島などのあたりのマガダンというあたりの時間帯だそうです(初記よりw)。地図を見る旧シャーリック(故地)は本地を挟んでちょうど反対側位なのでなんと耳刈ネルリは世界を半周したことになります。どんだけ東へ行ったのだ!
と思ったんですが、夏時間の可能性はありますね。本地では採用していなくてシャーリックで夏時間を採用していた場合はウラジオストクやそこらへん。
まあ、いずれにしてもすごく遠くまで行ってますね。あと連邦は広いね。
という感じで魅力がたくさんの耳刈ネルリ。今後も楽しみです。ネルリもかわいいし、みんなかわいいし。