ナインの契約書〈3〉―Sympathy for the devil (MF文庫J)

二階堂紘嗣 イラスト/山本ケイジ

MF文庫J

 今月のぶんこちゃんかわいいね。

 もちろんナインの契約書の3巻表紙もかわいいです。

 一二三(ワルツ)のカラーイラストも見たかったな。

 一巻二巻は九(いちじく)と一(にのまえ)が登場する前編→日常→問題→悪魔が出てきて手助けしようか?→契約の隙を突くような解決→一による解説。という流れの短編集でしたが、今回は一二三との対決(間接的にですが)で長編。しかも後書きにもあるように九がずっと登場し続けるという流れになっています。

 とはいえ、一二三とのゲームは一問ずつ出題されるの形なので話はつながっていますが事件から見るとあんまり変わってないかもしれませんね。違和感なくナインの契約書として読めます。

 冒頭で悪魔とはなんぞやという問答がなされたり、地獄が語られたりと今までの現代劇とはちょっと変わった部分もありますが多くは語られず。ちょいと残念。といってもたぶんこの多くを語らないところがこの話の味付けとしてちょうど良いというか、語りすぎればおそらくくどくなってしまうでしょうからいい案配だと思います。

 つぎも楽しみ。と思ったらナインの契約書はこれで完結とのことです。寂しいけど良いタイミングかもしれない。3冊なら今から買う人にも優しいし。

 次シリーズも楽しみです。