とりあえず課題を入れて書き始めてみる。実はまだ本を読み終わっていないんだ。しかし書かずにはいられない。否、未来をつかむためには何かせずにはいられないのかもしれない。

 だからこの文章は下書きだし、読み終わってこれを公開するときには消えているかもしれない。まあ、私の性格からして残すだろうけど。そういうペルソナなのだ猪間神時は。

 資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言

 アメリカから始まった「グローバル資本主義」がたどってきた道とそれが崩壊した、いや自壊した裏側を描くとともに、ではどうするべきかを問題提起する。

 とりあえず読んでみると良いと思う本です。パラ見でも結構おもしろいのがくせ者ですよ。これを読んでなお今の不景気が只の不景気だというのならそれは視野が狭いか、あるいは私には見えていないモノが見えているのだろう。そりゃそうか。

 グローバル資本主義がパンドラの箱であり、我々が今経験している変化が箱の中の悪事ならば、我々はいずれ希望にぶち当たるのだろう。でもせっかく行動できるのなら希望を作っていこう。

 アメリカが作り出した破滅であり、危機ではある。だからこそ、我々旧い世界に連なるモノ達が世界を良い方向に動かし得るとは思う。経済は、というか物質のそもそもの成り立ちから世界が波である以上アメリカが台頭すれば、その対極にある価値観、世界観にその座を明け渡すのは必然であろう。

 この不景気はあと5年続くらしい。おそらくオバマ大統領が4年と少しをかけるのと時期的にも合っている。それまでアメリカ任せだというのも癪ではないか。

 仕事について。サラリーマンが恐れ、そしてあこがれるのが自由業や自営業、あるいはクリエーターといった人たちだろう。自らの時間ではなく、自らの作ったモノ、サービスの対価としてお金を得る人たちである。どうやら近代以前はこういった生き方が主流だったようだ。時間つまり人生を切り売りするという仕事観自体、おそらくこの不況——むしろ変化で消えてゆくのだろうと思う。これだけ失業者やワーキングプア、ニートや鬱病があふれているのだ、誰しも時間を売りしかも長時間、長期間拘束される仕事、仕事観が健全だとは感じていないだろう。不況を抜けた新たなる世界ではサラリーマンは減るだろう。あるいは不要かもしれない。

 いずれにせよ企業の目的は利益だと宣うようなモノ達が生き残るのは難しいだろうし、そういう考え方が大々的に生き残ってしまうようではいずれまたさらに大きな不況なり何らかの歴史的な打撃が我々を襲うと思う。

 ともかく考え方を変えるべき時がきている。私から見える範囲ではその時はまだここにあるように思うが、そういつまでも穏やかではいてくれないだろう。いま考えを改め、世の中をよりよくする行動を起こさなければより大きな試練となって我々の前に現れるだろう。

 旧き世界の住人として、その文化を受け継ぐモノとして、何かしよう。そのために活用できるツールは新しい世界からもたらされた。そのための価値観や自由も新しい世界が作ったモノだろう。だが、我々旧き世界もまだシンではおらず、むしろこのグローバル化した今だからこそ返り咲き、新しき世界が行き詰まっている壁を打ち壊せるかもしれないと思うのだ。

 しかし、この本のすごいところは、おそらくこの上に書いたことは私が未読の領域におそらく書かれてイルであろう事である。

 とにかく一読をおすすめしよう。とくに先行きが不安な人、行き詰まっている人。経済活動に関わるすべての人たちへ。

 以上が読み終わる前の感想。

 ともかく勢いがありおもしろい本でした。ただ、未来を語っていると言うよりは過去への回帰に思いをはせている部分もあると思う。特に「終身雇用」「年功序列」は私にはあまり良いとは思えないな。というか私はそれらが崩壊してから社会人になったし。あと、自由への変な拒絶感は何なんだろうとも思った。

 終身雇用や年功序列は崩壊して良かったたぐいのモノだと私は思う。なにせスピードアップというか生き方の幅を広げるチャンスではあると思うので。そこら辺については若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)を参照してくださいませ。いや、みんな読んでるか〜。

 そうそう、この本も「なぜ〜は〜か?」ですね。「なぜ〜は〜か?」は割と話題になりやすいと思うんだ。

 いずれにしても現状分析というか資本主義が崩壊しかけているとかそういうのは当たりそうな気がするので(まあ、私の見当違いかもしれないけどさ)パラ見くらいは、あるいは誰かから貸してもらえるなら読んでみては?

 うーむ、毒にも薬にもならぬレビューとなってしまった。

 関連する書籍はというか経済関係は次の本も今読んでいるのでしばしお待ちを。