吟遊詩人マスターについて考えていたら、リプレイを書くことを前提としたRPGルールがあっても面白いのではないか?という気がしてきました。

リプレイ偏重を皮肉っていたら裏返すと面白そうだぞ、と。

吟遊詩人マスターと呼ばれるGMのセッションではPCたちの行動はストーリーに関与しないレベルに制限され、すべてが予定調和のうちに終わるという。

もしこのGMがリプレイを書くとしたら、あるいはリプレイを書くことを目的としてセッションを行っていたら、それはRPGのセッションではなく「プリリプレイ」とでも呼ぶべきものなのだろう。

ならばいっそのこと、そういうゲームがあっても潔いのではないか?

それはこんな流れになるのかもしれない。

あらかじめGMはPLたちにストーリーの概要を伝えておく。もちろん逸脱は許されない。

PLはGMの示したストーリーの概要とキャラクターの原案にそって定められたレギュレーション内でPCを組み立ててゆく。与えられたポジションに見合うキャラクターを作ろう!

自己紹介とキャラクターの固めを行う。また、この段階でGMはストーリーの最終調整を行う。

セッション開始。

セッション中は用意された道筋に沿って歩もう。このゲームにおいてPCの判断基準は背景世界ではなくGMの脚本によって定められる。そう、PLは背景世界にいるPCの人格による意思決定を行うのではなく、GMが定めた物語上のポジション上で意思決定を行う。PCはよりキャラクターとなったのだ。

判定はダイスによって行われるだろう。だが、GMは基本的にクローズダイスを推奨する。また、PCはGMが許可した場合クリティカルかファンブル、あるいは1足りない達成値を降ったことにしてよい。土壇場で活躍できないなんて、あるいは大失敗しないなんて、そんなリプレイ読んでいても面白くないだろ?

GMはPCがストーリー上で的確な判断を下す手助けとしてオフレコの助言を与えることができる。これはGMのスキルとして担保され、GMが物語を作り上げるためにリソースを消費して行う。

アフタープレイ

GMにとってのアフタープレイはリプレイを書き上げるまで終わらない。

セッションシートに冒険の記録を記述したらプリリプレイは終了。GMがリプレイを書き上げたら経験点の配布を行う。

通常経験点はGMからPLあるいはPCに支払われ、その値をもとにGMが受け取る。

だがここはシナリオを書き上げ、セッションを行うことでストーリーを作り上げたGMにたいして経験点を払うべきだろう。

PCはセッション中の行動や、あるいはセッションの出来をGMに経験点として支払う。

GMはPCからの経験点のコピーを分割してPCに渡す。分割の仕方は当分である必要はなく、むしろストーリーに基づいた役割分担をきちんど行ったPCは多くの経験点を得るべきだろう。

てなシステム。

GMが世界の支配者である、ということを認めることで以外とゲームになりそうなのが不思議。

いのま